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 栄村の地域づくりに学ぶ① 何をどのように学ぶか

 これまで、たびたび長野県栄村の地域づくりの話を紹介してきました。連載のテーマにある「一人ひとりが輝く」という言葉も、実は、栄村の高橋彦芳村長から教えてもらった言葉です。少数の「勝ち組」企業が活性化すればいいという安易な考え方ではなく、住民誰もが、一人ひとりの個性に合わせて、輝くような地域づくりをしなければならないという思想が埋め込まれた言葉であるといえます。けれども、言葉がすぐれているだけでは意味がありません。実際に、それを現実にしつつあるところに、栄村の地域づくりのすばらしさがあります。

 ところで、講演で栄村の話をすると、ほぼ必ず出てくる質問がありなす。ひとつは、「栄村のとりくみは、高橋彦芳村長という優れたリーダーがいたからうまくいっているのではないか」という質問です。このような質問を、私は「リーダー待望論」と名づけています。確かに、高橋村長は、すばらしい人物で、私は日本の首相にふさわしい人だと、本気で思っています。しかし、高橋さんとて、最初からリーダーであったわけではありませんし、彼の周囲には、同じ志をもって地域づくりにとりくむ仲間たちがたくさんおり、おたがいに議論したり行動したりするうちに、今日のような評価を受けるようになったのではないかと思います。私は、誰もが、リーダーになりうるし、それぞれの個性を生かして地域づくりのネットワークを広げていけばいくほど地域も元気になるので、「あなた自身が動き始めてください」と、「リーダー待望論」(裏返しの「リーダーがいない自分たちの地域はだめだ論」)者に答えるようにしています。
 もう一つの質問は、「栄村は特殊な一山村の事例であり、それ以外の農村や都市ではあてはまらないのではないか」というものです。これを、私は「栄村例外論」と呼んでいます。たしかに、栄村の地域づくりは、山村の豪雪地帯だからこその個性的なものだといえます。しかし、問題は、その地域づくりのとりくみのなかに潜む普遍性をいかにくみとるかというところにあります。企業経営の場合もそうですが、よく「○○すれば成功する」という「ビジネスモデル」が紹介され、それを適用すれば経営は成功するというような考え方があります。しかし、このような「形だけのモノマネ」では、企業経営が成功するはずはありません。問題は、自分の企業の個性をどのようにとらえ、成功したといわれる企業経営から何を学ぶか、しっかりと自分の頭で考える必要があります。

 これと同じように、地域づくりについても、成功したといわれる事例を、そのままモノマネしても、うまくいくはずがありません。もう一歩踏み込んで、典型的な事例のなかから、自分の経営や地域と比較しながら、主体的に何を学びとるかという姿勢こそ大切だといえます。

 さて、前置きが長くなってしまいました。栄町の地域づくりにおいて、何を学ぶべきか、私が考えてきたことをお話していきたいと思います。

次回・・・「ふるさとの家」をきっかけにした個性の発見
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無題
たしかに「リーダー待望論」ではダメですね。
議論を重ねることはとても大事なことだと思います。
Mさん / 2008/10/14(Tue) / 編集
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