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20 . October
S金型製作所

 「3000万円を前払いするから3年から4年先までに商品化してくれればいい」という注文がA社から入ったのは日本の製造業の中国進出が真っ盛りのときでした。そのほかにも中国へ進出済みで重・建築機械メーカーの一時下請けのB社からも、住宅建造物の部材メーカーであり、大手ハウスメーカーから受注するC社も、ともに中国でつくらせた金型が使い物にならず、B社分はS金型製作所で修理しましたがC社は使えないままです。このように大企業の中国進出ラッシュにもびくともせず頑張るS金型製作所は夫婦と従業員2人、全員が熟年のこじんまりした陣容でありながら月商600万円をあげる優秀企業です。ワイヤーカット機やNCフライス盤や旋盤を駆使しプレス用順送り金型やプレス用単発金型を製造します。注文が入るとどう金型に仕上げるか、この構想力がここの熟練の強みです。長年の勘と経験からこの形でこの材質の製品なら何行程で仕上げるか独自に判断して大体間違いません。もちろん自社だけでなく親会社の技術者・再下請け先のノウハウも共有状態にあり設計段階から必要に応じていつでも協力関係が組まれます。ここの強みはこの技術力と納期の早さと正確さです。

 無理な注文に応えるために材料の手当てと半製品の在庫には余念がない。国内のものづくりの優位性を即効にあると考え、注文を受けたらすぐに納品する体制を組んでいます。この機動力と技術力が中国に行った仕事をおつりをつけて取り戻しています。材料や半製品の確保には当然リスクが伴います。このリスクを避けているのが1次・2次の下請け関係と言うよりもネットワーク関係です。その中心を1次下請けが担う新しい下請け関係を見ることができました。複雑で高度化するものづくりには横の協力関係がますます重要になります。現在は産量の時代ではなく少量多品種の時代です。産量の時代には軍隊的な下請け関係が、少量多品種の時代には自律的なネットワークが似合います。こうして必然的に下請け関係からネットワークを目指す1次下請けが増えています。脱下請けの動きが徐々に社会に広まりつつあります。

次回…今月のワンポイント 下請けとリスク管理
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無題
「下請け」なんていう言葉はそのうち無くなるんでしょうね。
Mさん / 2008/11/11(Tue) / 編集
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