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17 . May
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29 . February
なりわい経営学の法則(2)

欲望から生存の経済へ

 
経済学の前身は洋の東西をとわずよりよいくらしのための学問でした。古代ギリシャの学問の父といわれるアリストテレスは富を求める経済学はよりよいくらしの実現のための倫理学、政治学に従わなければならないとしました。(ニコマコス倫理学)。そのためアダム・スミスもマルクスも自らの経済学をポリティカル・エコノミー(政治経済学)と著書でも名づけています。古代中国の経済の語源「経世済民」は「経」(東経・西経の縦糸)で世をまとめ、「済」(平等に均して)救済する意味からきています。

 それが現在ではその目的が忘れられ市場が逆に猛威をふるうまでになっています。市場が世の中をよくする手段であることを忘れ、究極の正義のための目的に変わってしまっているのです。
 
 生存の経済は富と欲望の追求を野放しにした経済と違って、生を満足させ役立つ存在としての経済です。なりわいの経済を支える自営業を英語でセルフエンプロイメントと言います。自らが自らを雇う「自己雇用」の意味で、人に使われず人を使うことに気を使わない経営の形態です。経済としては非効率ですが自らだけに価値の源泉を求める経済活動の行き方です。

 生存の経済は若者の生き方としても重要になっています。サービス残業、派遣労働、偽装請負で消耗させられ、しかも終身雇用の保障もない企業社会からドロップアウトしたい要求は当然のことです。その際に自分の生存を満足させる、なりわい経営への志向は強まらざるを得なくなるのです。

次回・・・量から質の経済へ
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29 . February
なりわい経営学の法則(3)

量から質への経済へ

 
これまでの経済学は労働の量とか需給の量、限界量などの量を中心に扱ってきました。これからは量とともに出来上がった製品の人間にとっての心地よさとか、好ましく感じるとかの五感にとっての質が大きな役割を果たすことになります。

特になりわい経営の主戦場である衣食住の分野では質を重視したほんもの・こだわりの製品が求められます。とりわけ職人の損得勘定を乗り越えた、ものづくりの腕と情熱が見直される条件が開かれることになるでしょう。質の経済で大事なことは地域という見方です。

これまで経済学では国内取引、国際取引の区別はあっても、国内取引であれば誰と取引しても同じと考えられてきました。それが現在では誰と取引するかの質の問題が、貨幣の地域循環、地域経済への自立という点で大きな意味をもちだしているのです

次回・・・ほんものと消費者教育
29 . February
ほんものと消費者教育
 
フランスのパンはおいしい、ドイツのソーセージはおいし、それはなぜか。

フランスではパンを家庭でみんなが焼いていて、ドイツではソーセージを自分で薫製する機械があるそうです。こうして消費者がほんものの味を知っているから、店で売るものの良さが分かります。店ではほんものをつくって値段が高くなっても消費者は納得して買います。

日本ではこの経験がないから、ほんものを売る業者は手ごたえ感じながらも商売としては苦労します。そこで必要なのは消費者教育です。本当は学校教育で消費者リテラシー(消費の文法)を教えたらいいのですが、マスコミが価格破壊で騒ぐような国では難しいでしょう。

そこで業者が教えていくことが大事になりますが、職人は人に教えることが苦手です。口での情報発信がダメなら今ではネットをはじめ、いろいろなものがあります。家族みんなで協力をして、やんわりとした消費者教育と気づかせないような情報発信が非常に大切です。

次回・・・なりわいの中小企業論
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